AO入試に備えて、文章力をあげるには?
近頃、急に日差しが強くなり、夏が近づいてきたことを感じる今日この頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
時が経つのは早いことで、もう6月に入り、推薦入試などが目前に迫ってきました。
ということで、今回はAO入試などで試験科目となる、小論文について話していきたいと思います。
まず、皆さんは小論文と作文の違いを明確に答えられるでしょうか?
作文は小学生の時などに、日記や読書感想文などで触れる機会があったと思います。では、小論文はどうでしょうか?
普通の高校生活を送っていると、教科のテストはあっても、小論文というものに触れたことは、あまりないのではないでしょうか?
作文と小論文。どちらも文章を作るという意味では同じですが、書く内容は大きく異なります。
作文とは、”文を作る”ことが目的であり、具体的な内容の指定や論理的な筋道を立てる必要性はあまりありません。ですが、小論文とはあくまで”論文”であり、議論されるテーマについて、自分の意見に沿い、論理だてて、読者を納得させることができる文章を書く必要があります。
では、どうすれば小論文が書けるようになるのでしょうか?
私の体験を話しますと、たくさんの問題にあたり、たくさん書くことです。
今は小論文のテキストも充実してきていますし、漢字検定協会が開催している「文章読解・作成能力検定」などもあり、小論文というものについて学ぶ場所や機会も、ひと昔前に比べ充実しています。
そこには、いろいろな問題が出ており、多く問題を解けば解くほど、どういう問題が小論文でよく取り扱われるのか分かってくると思います。また、似たような問題にも多く出会うことになるでしょう。
小論文といっても、やはり”問題”なので、出題者が出しやすい問題や思いつきやすいネタというものが存在します。だからこそ、多くの問題を解いて、自分の中に色々な問題に対する答えを用意しておく必要があるのです。
「じゃあ、テキストを買って、書けばできるの?」というと、そうともいえません。
出題される問題には、ニュースで流れるような時事問題も多く取り上げられます。であれば、それについて理解しておく必要があり、そのためにはニュースや新聞などをこまめに見ておく必要があります。
さらに、文章を書いてみたはいいけれど、実際に話の筋道が通っているのかどうかは、意外に書いた本人はわからないものです。なぜならば、自分の中には答えがあり、それに沿って書いているから、無意識のうちに書いた”つもり”になっていることや、自分は”わかる”と思っていても、他人にはわからないことは多くあるのです。
だからこそ、自分以外の友達でもいいし、学校や塾の先生、お父さんやお母さんでもいいと思います。なるべく多くの自分以外の人に読んでもらって、話の筋道がちゃんと通っているのかを見てもらってください。
そうすると、色々な意見が来ると思います。そうしたら、その意見をもとに、書き直してみてください。すると、少しづつ書き方が身につき、自分の文章を客観的に見ることができるようになるのです。
最初は、書けない人がほとんどだと思います。ですが、何度も書くうちに、”書ききる”ことができるようになり、時間に間に合うようになり、誤字脱字が減り、内容が良くなっていくのです。ですが、そのためには多くの文章を書く必要があります。
本校でも、そろそろ小論文指導が始まります。
生徒たちは、どういった文章を書いて見せてくれるのか、今から楽しみでもあります。